女川町誌 続編
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木村元治議員 後片付けはどう進めるか。 鈴木幕僚長 自衛隊二七〇名に加え、建設大隊の一小隊も 午後六時に到着しているので、町と一体で明早朝より作業を始める。流木等の難物は自衛隊に依頼してある。 石森保険課長 上水道のある市街地は心配ないが、小乗・石浜地区はサラシ粉で消毒する。離島・半島部は明日船で巡回する。消毒は隣接町村からの供出のスプレー一三台と、現有のものを使って町職員四〇名が当たる。食器の消毒や生物なまものの摂取を避けることなどについて広報を行っている。 鈴木民生課長 災害救助の実施者は知事であり、その内容は被 災者の収容、炊き出しと食品給与(一人一日当たり五〇円)、生活必需品の給与、生業資金の融資などである。本日、県知事よりヘリコプターで八梱こうりの救援物資が届いた。 阿部土木課長 公共施設の被害として、漁港修築埋立土三〇〇 〇立方㍍の流失(野々浜道路一五〇㍍、飯子浜 護岸三〇㍍、小乗浜護岸三〇㍍)、船舶給水施設 一ヶ所が判明している。 今野昌司議員 流出物について、所有者不明の物はどう処置す るか。食料の確保はできているか。 警部派出所長 回収物は一ヶ所に集め、被災者に確認させた上 で引き渡す。 大石産業課長 食品の給与は町内に乾いた米がないので、浸水 米を六〇俵回収して炊き出しに回した。非常米 は一人一日、〇・四㌕で一六三俵を確保してあ る。地区の実情に応じて措置するが、とりあえ ず、本日は野々浜、小乗浜に各五俵、大石原に 二俵を給与した。なお、稲井村折立、沢田地区 婦人会より、たくあん漬一〇貫、米二俵の救護 物資が届いている。野菜は明日、三部落(浦宿、 針浜、大沢)から届く予定である。 以上で午後八時二五分閉会となったが、閉会宣言後、木村喜代助県会議員が発言を求め、議員活動を通じて災害救助・復旧に極力努力する旨決意を述べた。37

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