女川町誌 続編
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に利用されている。遺跡の北寄りで縄文土器、土師器等が採集されたという。 〔時期・型式名〕縄文時代、奈良時代 〔人工遺物〕土器―縄文土器、土師器、石器―石鏃、剝片 〔保管〕照源寺、女川町教育委員会、太田昭夫 06 小浦遺跡(こうら) 〔所在地〕女川町針浜字針浜 〔概要〕万石浦の北東部の浦宿浜と針浜の境に位置する半島状の丘陵上にある。浦宿から針浜に通じる町道の東側一帯の丘陵と南斜面にかけての標高五~一五㍍の東西一〇〇㍍×南北一〇〇㍍の広がりをもち、現在は山林で、一部畑に利用されている遺跡である。 南斜面は数段の段差があり、黒色の土層中から縄文時代の遺物が多数採集されている。一部盗掘されている部分もみられる。町内でも保存状態のよい大規模な遺物包含層を有する遺跡である。そのほかにも周辺部で遺物が採集される地点があるという。現在、町道で西側が切断されているが、丘陵の延長線上にある館崎館跡の万石浦に突き出た部分も本来は小浦遺跡の一部であった可能性がある。 なお、小浦遺跡のこの丘陵も北側斜面に段差がみられ、丘陵一帯が館崎館跡と一連の中世の館跡になっていると考えられる。 454

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