女川町誌 続編
289/596

二 林業 本町の林野面積は町土の約八四㌫を占めている。昭和二十四年、町は森林組合とともに、戦中の乱伐による荒廃地の再造林、森林施業の合理化を図り、植林目標三〇〇〇㌶を樹立し、三十四年までに一二〇〇㌶の植林を実施した。以後、植林面積は四十年に二一一三㌶、五十七年に三〇一〇㌶と、設定以来三三年にして目標を達成することができた。 しかし、植林と並行して続けられた森林資源の開発利用、林業経営基盤の確立への努力や林道整備の進展にもかかわらず、近年における木材価格の低迷と林業労働賃金、苗木代等の林業経営費の増加等は林業経営者の経営意欲を阻害し、適正な管理が行われない森林が増加している。昭和六十一年における植林面積が三〇九八㌶と五十七年来の年平均植林面積のわずか二二㌶に急減していることは、この辺の事情を色濃く反映するものといえよう。 表2 林種別林野面積の推移 (単位:㏊) 女川町森林組合 本町の森林組合は昭和二十七年二月二十七日に創立され、三〇円の長い間、本町の森林生産力向上に中核的役割を 257

元のページ  ../index.html#289

このブックを見る