女川町誌 続編
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発刊に寄せて 女川町議会議長 佐 藤 輝 夫 『女川町誌』が発刊されてから三〇年の歳月が過ぎ去りました。三〇年はそう長い時間とも思われませんが、この間の科学の進歩、わが国経済の成長、ひいては私たちの生活の変化は、振り返って、ただただ目をみはるばかりです。この激動の時代の中で、本町も、基幹地場産業である水産業の変容、原子力発電所誘致問題を主に、当局、町民ともにいくつかの歴史的決断によって未来への展望を開く努力を続けてまいりました。そして、それなりの成果があったことを、私たちはひそかに自負してもおります。 しかし、経済基盤が確立されてほっとしたのもつかの間、年を追って強まる地方過疎化の全国的傾向は、本町も例外ではなく、早急な対策を要する段階にまで達しております。難題ではありますが、これを克服しないかぎり、発展を期待することはできません。幸い、活力にあふれた町民の発想と論議を通し、地場産業と共栄できる観光振興がクローズアップされ、世論もこの方向づけへの支持を強めております。

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