女川町誌
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カキ(七八台)の外、近年はノリ・ワカメの養殖事業が行われ、その間数も年と共に延びている。この定置網と養殖とは主として瀬の多い風向のよい出島に多く、寺間海岸では少くない。太平洋戦争終結前後の食糧事情悪化の際は、全島に鋤鍬が入れられ、従つてその開墾面積は戦前の約三倍に達し、大麦・いも類・野菜類などの増産が企図せられて自給自足の途を講じた。為にその半面に於て杉松はもとより雑木も濫伐され全山が禿山と化したのであつたが近年植林に努力している。船型別等漁業従事者第三節出島の社会事象一、血縁関係辺地に於ては昔から財産をあかの他人に渡したくないという狭い考えや、選択の範囲が狭いといつたような理由から血縁関係の結婚が行われたことが多い。然るに近来当出島においても前述のように交通の利便と食糧事情から農村871

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