女川町誌
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第三章女川町の林業第一節山林制度の変遷一、藩政時代の山林制度藩政時代は治水と共に、山林の保護増殖に意を用い、特に山林の取締役人である山林奉行や山林代官をして、それぞれの事務に当らしめた。当時の山林方の記録によれば次の様に指示されていた。一、山林方御代官手前へ被相仰付、係り御役人被相立候間、春秋廻山吟味可仕事。一、御代官一手前切杉三、四千本づつ年々無怠植立之首尾可仕候。一、野火防之義折入吟味仕、所々より番人等不相付指置候所も候はば夫々御手当も可被下候間、吟味可申出候事。一、御張付竹木上へ御聞立候計にも無之、全体之備のため被相立置候事に候処折入吟味之上藪主木主痛にも不相成候様吟味可仕候。平藪之義者三役打合吟味可仕事。文政七年二月(後例留)山林保護の建前から樹木の伐採に厳重な取締りを加え、民間がその居宅の周囲に防風林として栽植した樹木(ヰグネ)と雖も自由勝手に倒伐することを禁じ、もし自家用に供する場合は、親族及び五人組頭連署の上、山林奉行に願467

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