女川町誌
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⑷定置網経営者定置網漁業は数百年前より繩網によつて出島地先別当浜に於て、尾浦部落の者が始めたと言われている。伝説によれば百済王(或は平家の落人か)が別当浜に漂流し、マグロ群の遊泳状況を見て定置網を考え、尾浦部落に至つて漁民にその方法を指導したのが始まりと伝えられて居り、出島地先でありながら代々尾浦部落民が漁業権を所有し現在も経営している。(昭和二十五年改正の漁業法により入漁となつた)各部落が定置網を始めるようになつたのは大正初期で、当時はマグロも定置網で相当漁獲したと言われている。 大正四年漁船の動力化以後次第にマグロ等の漁猟が少なくなり、現在は鰹餌・いわしが主で鱈及び小型定置で小女子・イサダ(アミ)を漁猟している。昭和二十七年現在で定置漁業権及び共同第二種(小型及移動小型定置)漁業権は次の通りである。384

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