女川町誌
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年を追うて、その概略を列挙して見よう。昭和十三年水産業の主要生産資材たる燃油綱網原料染料等は殆と外国に求めて来たものであるのに、此等の物資は時局の関係上何れも相当の消費規正を受くるに至り、水産業の維持の為には特別の考慮を要するものと認められるので、此等資材の節約及配給方法に付一層努力を要するを以て、各漁業組合と聯携し将来一層資材の消費規正の強化せらるゝ場合に善処するは、今より漁業経営の協同化の組織を速に樹立し置く必要をために認め、先以て漁業組合に対し漁業資材配給統制施設助成金交付申請を為さしめ、組合事務員二名を設置することにした。浅海利用町内浅海の漸く荒廃せんとする状況に鑑み、水産試験場に依頼し塚浜及尾浦に於て之か対策及増殖に関する講和会を開催したるに裨益するところが多く、蓋し有益であつたと信ぜらる。各種水産関係補助昭和十三年度に於ける漁業者に対する国庫、或は県よりの水産関係各種補助左の如くである。農業経営費低減補助八、七四四円沿岸漁船補助三七〇円農業給共同施設補助三六一円合計九、四七五円昭和十四年貝藻類害敵駆除海岸線長く且利用し得る沿岸を多く有する本町として、貝藻類の増殖を計るときは生産の増加見るへきものあるが、浅海の漸く荒廃せむとする状態に鑑み、其の筋の助成を得て左の通り有用貝草の害敵駆除を実施した。高白浜漁業協同組合助成金一一四円横浦〃〃一一四円塚浜〃〃一一四円桐ヶ崎〃〃一一四円飯子浜〃〃一一四円御前指浜〃〃一一四円魚巣施設「なまこ」及「根魚」等の増産を計る目的を以て、左記組合に魚巣施設を実施した。竹浦漁業組合助成金三一八円尾浦〃〃三一八円漁具改良施設一本釣漁具は改良のため左記の通り助成金を338

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