女川町誌
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む。天然の良港女川湾をして国家的に活用せしむ。本県と北海航路を益々盛大ならしむ。第三章開鑿工事計画に関する調査の結果㈠女川地峡の地質女川湾測標No.1より万石浦No.28間は表面地盤より深さ平均二尺八寸は真土、同所以下は粘土を含む砂利層にして、内No.5よりNo.26間は表面地盤より深さ十八尺七寸にして硬石に達す。㈡女川湾万石浦及渡波湾口の深浅及地質(イ)女川湾の深浅及地質女川湾内測標No.1以東1-1間の深浅は、2-1に於て平均水位以下三尺4-1に於て同十尺五寸6-1に於ては同十九尺五寸にして地質は全部黒色の土に砂を混ぜるものなり。(ロ)万石浦の深浅及地質万石浦の深浅は平均水位以下七尺にして地質は測標の以南45間は黒色の臭気ある泥にして、45以南88間は黒色の泥土に砂を含有し、同所以南渡波湾口間は全部砂として渡波湾口108前後長十間平均巾三十間は高さ平均水位以下全部岩盤なり。㈢女川湾及万石浦に於ける水位並に干満潮の関係女川湾及万石浦には大正十年度に於て量水標を設置し昼夜毎時観測を行ひし結果に見るに、大正三年四月乃至十月の観測と殆んと変化なく、その平均水位は両者稍々相等しく干満の差は約六尺を有す。平均水位は量水標の零位以下三尺九寸にして、女川浦宿渡波各量水標の零位高は同一とす。四、女川湾及万石浦の水質㈠比重女川村江ノ島海岸観測所に於て、明治四十三年より大正九年に至る十一ヶ年間観測したる結果に依れば、女川は比重は一、〇二四乃至一、〇二五にして、万石浦の分は一、〇二〇乃至一、〇二三なり。㈡化学成分両者共未だ調査したる事なきも比重を基とし、化学式により算出したる結果は次の如し。女川湾比重一、〇二四乃至一、〇二五に対し塩分三一・179

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