女川町誌
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る。そこで鰹を土産にトラックを飛ばして行つたが、両村とも一俵の保証もしてくれない。止むなくシラスを供出することにして県の操作米にすがりついた。しかし米の公定価格とシラスの公定価格を比較対照するとシラス十貫目当り二百円の損失を見ることになるので、之を町が負担して供出業者に補償することになつた。そこで町は供出業者を中心とし部落民・組合・会社等の寄附を募り、町費よりも繰入れて五十五万余円の緊急大事業を成し遂げたことは以下よく読んでもらいたい。 女川町常会協議事項 二〇・四・五食糧増産作付確保の件 南瓜馬鈴薯作付について 二〇・五・二五食糧増産に関する件、自家製塩施設に関する件(係より口頭説明)、米増量申請に関する件(係より口頭説明) 二〇・六・二五食糧増産に関する件、大豆増産の件、甘藷増産の件家庭塩自給対策に関する件、足島海鳥糞土採掘計画の件、南瓜大根種子斡旋の件、麦類早期供出に関する件 二〇・七・二五麦類馬鈴薯供出の件、焼麦供出を許可せられたる件国民義勇隊出動者に対し食糧情況上増配せざる旨決定の件、秋馬鈴薯作付方法について 二〇・九・二六開墾に関する件、隣組回覧板(メチルアルコール中毒の件)、南瓜の種子を来年の種子用として又非常時食糧資源として全部乾燥保存すること、非常食糧準備として甘藷茎葉等を乾燥し粉食化を工夫貯蔵すること、家庭野菜に施肥し副食物用として増産を確保すること 二〇・一二・二〇製炭奨励のため米一合特配すること 二一・一・二五自家製塩者氏名報告方依賴 二一・四・二五食糧危機突破運動として左記三件の徹底を望む 1、未利用資源(山野草類・海藻類)を蒐集すること 2、増産確保 3、粉食奨励 二一・五・二五一、食糧危機突破対策に関し地方事務所総務課長より説示あり 1、食糧増産の件 2、海藻山野草類供出の件 二一・六・二五一、食糧危機突破に関する件 1、食糧確保委員会運営に関する件、配給は県より保証されたので本委員会は之が確保に全力を傾けることに決したり 2、補充食糧確保方法に関する件、生鰹等の配給を受け物交すること 3、生鮮魚等の代替配給に関する件、配給委員会を設置(水産業会・加工組合・食糧営団・消費者代表七人)して之に一切委任すること 4、大豆作付実施に関する件、学校各種団体は協力して空地利用等極力督励すること、但し種子は地方事務所より払下を受け配布すること 5、麦類の収穫については流失被害防止等の管理につ956

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