女川町誌 続編
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☆グレー大尉の慰霊碑 昭和五十四年(一九七九)、秦郁彦著 『太平洋戦争航空史話(上・下)』が刊行された。 「女川湾 に死す――天草対グレー大尉」と題したその第二十四章は、海防艦「天草」と刺し違えるように海に突っ込んで壮烈な戦死を遂げたカナダ人航空将校R・H・グレーを主人公にする昭和二十年八月九日の女川空襲の記述である。 この本の発行後数年を経て、カナダの戦史研究家の間に、第二次大戦で海に沈んだコルセア機を引き上げ、戦争博物館に展示・保存をしようという話が持ち上がった。その動きの中で、秦氏の著書が関係者の目に止まり、 特に第二十四章が注目を集めたらしい。突入地点推定根拠の確からしさから、女川がクローズアップされ、話を伝え聞いたカナダ海軍在郷軍人会や市民の間から、捜索実現の声が高くなった。 こうした経緯があって、昭和六十二年に本町は駐日カナダ大使館から協力の要請を受けることになる。同年十月、同大使館付武官T・C・ミルン海軍大佐らが事前調査のため来町したのを機に、協力の輪は、町当局、女川 町漁協組をはじめ、石巻市の白鯨ダイビング・クラブ、さらには在日米軍潜水部隊の友情参 27

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