女川町誌 続編
418/596

報告書第二六集「球状斑れい岩調査報告」として滝沢技官の手でまとめられた。 本稿はその報告書と滝沢文教の論文「宮城県女川町笠貝島より斑糲岩類の発見」(地質学雑誌第七六巻第一号短報欄、一九七〇年一月)及び久保和也(地質調査所技官)の論文「宮城県、笠貝島斑れい岩体について」(岩石鉱物鉱床学会誌第七五巻第七号、一九 八〇年七月)に基づいて略述したものである。本稿執筆に当たっては滝沢技官、久保技官から、資料の提供にとどまらず、査読と懇切な指導を頂いた。深く謝意を表する。 ⑴ 笠貝島の岩石 笠貝島は島全体が深成岩類だけから成るため、母岩との関係は明らかでないが、これらの深成岩類(笠貝島斑れい岩体)は江島・平島を構成する三畳系稲井層群中に迸入へいにゅうしたものと考えられ、迸入の時期は牡鹿半島の深成岩類の一 386

元のページ  ../index.html#418

このブックを見る