女川町誌 続編
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以上のような水位観測に基づく研究のほかに、昭和三十三年(一九五八)ころから、水温及び風力風向、気温気圧、雨量などの毎時観測が行われている。 ⑶ 江ノ島津波観測所で観測された津波 昭和三十一年(一九五六)に本格的な津波観測が始められて以来、昭和三十五年のチリ津波をはじめとして三〇回以上の津波を記録している。そのうち主なものを表1に示す。一般に江ノ島では外洋の水位変化を記録するので、湾内での増幅効果を受けることがほとんどないため、背後に位置する女川港奥での水位の値より小さな値となる傾向がある。たとえば、昭和五十三年の宮城県沖地震の津波のときには、江ノ島では二七 センチメートルであったのに対して、女川港ではその四倍強の一一二 センチメートルの波高となった。 ⑷ 現在の津波研究と江ノ島観測所の役割 近年津波の警報発令の方法をめぐって、研究者のあいだで議論が活発になってきた。現在気象庁及び各地方気象台では、二十四時間体制で地震波の観測にもとづく津波発生の監視が行われている。その際、震源の位置及び地震のマグニチュード、あるいは地震計に記録された地震波震幅の大きさによって津波発生の有無が判断され、テレビ、ラ 379
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