女川町誌 続編
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のは流れに浮いた泡のように時が運び去るが、町民の対応は町の未来に深くかかわるものだからである。 ともあれ、この混乱の時代も、総括的に見れば、「環境が人をつくる」を信念として、教育環境の整備に力を尽くした木村町政の下で、本町の教育は全国水準に恥じない成果を上げてきたと評価してよいであろう。 石巻高等学校女川分校(定時制課程)の県立全日制高校としての昇格独立をはじめ、小・中学校舎の新築、体育館・水泳プールの建設など、学校教育環境の充実には目をみはるべきものがある。こうした面での充実は、スポーツのいくつかの分野では全国レベルの活躍が見られるほどの成果を上げて実りつつあるし、徳育・知育の面でも他にひけをとらない実績をもたらしているといえる。 昭和六十三年になって、第四中学校開校以来の懸案であった塚浜地区の中学校学区の問題も、あるべき姿での解決方向へ向けて大きな前進を示した。 今後に残された大きな課題としては、過疎化の波をもろに受けて、児童・生徒数の急速な減少を示す五小・三中への対策がある。これは単に一地区の、学校教育上の、という狭い視野からではなく、町政の重要課題として解決を急がなければならない問題であるが、校舎、教員住宅の余剰分を開放し、天文台、あるいは海洋体験教室の設置などにより広く全国的に宣伝し、併せて都会の小・中学生の短期留学を受け入れるなど、検討してもよいのではなかろうか。 学校教育と共に教育委員会の管掌する社会教育も、近時、生涯教育としてより広範な活動が期待されている。従来社会教育の中核施設であった公民館に加えて、本町は他に先駆けて生涯教育センターを建設し、総合体育館を含む総合運動公園と併せて施設・設備の充実は県下に誇れるまでになった。この結果、平成二年度の全国高校総体にはソフ 297
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