女川町誌 続編
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しかし、さらに急増する水需要と将来へ向けての水源確保に対処するため、拡張の必要に迫られ、本町に建設決定をみた東北電力(株)女川原子力発電所用水との共有取水設備を第三次拡張事業として計画した。昭和四十五年(一九七〇)五月に建設省から一日六〇〇〇㌧の水利許可を得て、東北電力及び関係各方面の協力のもと、本町より二四㌖離れた一級河川北上川(河北町)からの水源取水が実現し、四十七年五月に竣工を見た。 これにより、本町の計画給水人口二万人、一日最大給水量一万四五〇〇立方㍍の施設規模となり現在に至っている。 二 簡易水道 本町は地勢上市街地区域のほか、海岸の入り江に沿って集落が点在する半島部と、離島を抱える特殊性をもっている。半島部は地形的にほとんどの集落は周囲が山で狭小な地域にあり、戸数も一部を除いて四〇戸未満で集落を形成している。これらの地域の生活用水は、以前は渓流水や井戸水の利用、さらに離島の一部では雨水利用のため水みず桶おけを設けていた。その後、昭和五十三年度の異常天候による長期渇水等もあり、渇水被害の大きかった塚浜、小屋取地区及び出島・北浦地区への上水道(北上川)からの原水浄水分水による水源増補改良事業を昭和五十四年度に実施し、それに伴う塚浜・小屋取地区の塚浜簡易水道への統合、指ヶ浜・桐ヶ崎地区の出島・北浦簡易水道への統合により、現在、簡易水道は八か所となり運営に当たっているなど、保健衛生上も憂慮される状態にあった。 そのため、これら地域住民生活の近代化と産業振興の観点から、町の重要施策の一環として昭和三十三年度を初年度とする一〇か年計画を樹立、全地区に簡易水道敷設を決定し、昭和三十三年度には指ヶ浜地区、三十四年度、横浦・飯子浜地区、三十五年度、大沢・桐ヶ崎地区、三十九年度高白地区、四十年度大石原・野々浜地区、と順次竣工を見 177
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