女川町誌 続編
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二 役場新庁舎の建設 本町の役場旧庁舎は、大正十二年(一九二三)、人口約八〇〇〇人、村長以下役場職員一二名という村制時代に建てられたものであった。当時は先進的な庁舎として注目されたものであるが、戦後の人口急増と行政事務の地方自治体への大幅な移譲に伴う職員増によって、年々手狭になっていった。昭和二十四年(一九四九)から三次にわたる庁舎 の増築と分室の設置、さらには会議室の執務室への転用などの応急策でしのいでいたが、昭和三十八年には一〇〇人の職員に対し、一人当たりの執務面積が〇・六坪にまで低下し、事務能率、職員の健康管理、重要書類の保管等の点で極めて深刻な不安が生じるに至った。 こうした事態を憂慮した町議会は同年四月二日、議員提案による「役場庁舎の新築に関する意見書」を可決し、本町の体面を保持し、行政機能を十分発揮できる規模の鉄筋コンクリート建て庁舎の新築を同年度内に実現するよう要望した。しかし、チリ地震津波被災復旧事業、小・中学校校舎の建築、独立を前提とする石巻高校女川分校の校舎建築、地場産業の基盤整備など直面する課題が山積していたため、財政上の理由から庁舎の新築は一〇年近くも見送られてきた。 ようやく、昭和四十六年(一九七一)、四十七年(一九七二)の両年度に 96

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